企業や官公庁に勤める人は、顧客や一般市民のデータに直接アクセスできる立場にあります。それらの中には、絶対に流出させてはいけない重要なデータも多々あるでしょう。
やろうと思えば悪用もできてしまうので、責任者は目を光らせておかなければなりません。今回は、日本生命保険の元社員が顧客情報を悪用し、読売ジャイアンツの選手に殺害予告をした事件を参考に、情報管理の重要性について考えてみましょう。
【参考】
・https://megalodon.jp/2024-0826-1742-20/https://www.fnn.jp:443/articles/-/726392?display=full
■顧客情報を悪用し、巨人の選手に殺害予告をした日本生命の元社員が逮捕!
2024年7月9日、東京都世田谷区に住む日本生命保険の元社員の女が、威力業務妨害の疑いで逮捕されました。容疑の内容は4月下旬~6月上旬にかけて、読売ジャイアンツの選手への殺害予告を行い、球団に警備対策をさせるなどして業務を妨害したというものです。
警察の調べによると、容疑者は巨人の選手1人を名指しして、「惨殺して死刑にします」「お前を死んでも許さない」などといった内容を30回以上にわたり掲示板に書き込んでいました。さらに、選手の住所などが記された保険会社の顧客情報画像などを投稿し、個人情報を漏洩していたのです。
2020年9月~2023年3月まで日本生命に勤務し、選手の顧客情報にアクセスする権限を持っていたといいます。つまり、業務上知りえた顧客の個人情報を使い、ネット上で嫌がらせ行為をしていたわけです。本当に選手を殺害する気があったのかどうかはわかりませんが、自分の住所を把握している人物から殺害予告を受けるなど、恐怖以外の何物でもありません。
しかも、同様の行為については「やりすぎて覚えていない」と供述しているといいますから、呆れるばかりです。日本生命は謝罪し、捜査への協力を約束していますが、顧客の信頼を大きく損なう事態になってしまいました。
■社員の動きに注意を払い、必要に応じて探偵に相談を!
今回の事件は、顧客情報が悪用された場合のリスクを教えてくれている、非常にわかりやすい事例です。大手の保険会社や携帯キャリアといった企業には、有名人や富裕層の顧客も多いでしょう。悪意を持って顧客情報にアクセスすれば、上記のような立場の人たちを脅迫したり、情報を流出させ打撃を与えたりすることが簡単にできてしまうわけです。
また、今回の事件はネット掲示板を使った情報漏洩だったので、比較的早期に犯人を特定することができました。しかしながら、もう少し目立たない手段を使っていれば、いつまでも発覚しなかった可能性は十分あります(密かに他人に会って情報を手渡すなど)。
さらに、大量の顧客情報を持ち出して競合他社に売却したり、情報を手土産に好条件で転職したりするケースも珍しくありません。会社側は、従業員がそのような行動に出る可能性を想定し、対策を講じておかなければならないのです。
最も重要な対策は、情報を簡単に持ち出せないシステムの構築ですが、状況によっては探偵の素行調査も選択肢に入ります。怪しい動きを見せている社員がいたら、社外で問題行動を取っていないか、競合他社の人間と接触していないかといったことを調べてみればいいのです。会社の社会的な信頼を守るためにも、早めに行動しましょう。
■社員素行調査は、スマイルエージェント本部にお任せ!
今回の事件は、容疑者本人が「やりすぎて覚えていない」と言っているくらいなので、余罪がまだまだ出てくる可能性があります。顧客情報にアクセスできる人間の暴走は、それくらい怖いものなのです。
同様のトラブルを防ぐためにも、企業は情報管理を徹底し、従業員の監督もしっかりと行わなければなりません。そして、情報の流出・持ち出しが疑われる事態が発生した時は、警察に加えスマイルエージェント本部までお気軽にご相談ください。