不倫が原因で離婚すると、子供の養育費はどうなるの?

以前のコラムhttps://smile-agent-jp.com/2021/01/31/1374/

にて、不倫が原因で離婚したとしても、そのこと自体は子供の親権獲得に影響しないことをお話ししました。ところで、離婚の際に親権とセットで語られるものに養育費があります。不倫が原因で離婚した場合、養育費の支払いはどうなるのでしょうか。今回は、不倫が養育費の支払いに与える影響を解説します。

■不倫を理由に養育費の支払いを拒否するのは認められない

まずは、不倫をした側が親権者になったケースから見ていきましょう。不倫をされた側からすると、配偶者に裏切られた上に親権まで持って行かれていますから、まさに踏んだり蹴ったりです。怒りや虚しさから「養育費は支払わない」と主張することもあると思われます。しかし、このような主張は認められません。

 

そもそも養育費とは、子供が健全に成長して自立できるまでに必要なお金です。親には法律上、自分と同水準の生活を子供に送らせる義務(生活保持義務)があり、養育費の支払いもこれが根拠になっています。必要であれば、自分の生活水準を下げてでも、一定の養育費を支払わなければならないのです。

 

この定めからすると、不倫は親の勝手な都合でしかなく、養育費を支払わない理由にはなりえません。慰謝料とはまったく性質の異なるお金であること、元配偶者ではなく子供のために支払うお金であることを、夫婦そろって理解しておく必要があります。配偶者への怒りは、あくまでも慰謝料でぶつけましょう。

■不倫を理由に養育費のアップを要求するのはOK

次は、不倫をされた側が親権者になったケースを見ていきましょう。このケースでは、我が子を幸福に育てるためにも、少しでも多くの養育費を取りたいところです。結論から言うと、前項のケースとは逆に、不倫を理由にして養育費をアップさせられる可能性はあります。

 

養育費の金額の算出には、東京家庭裁判所が公表している「養育費・婚姻費用算定表」が使われますが、これはあくまでも目安に過ぎません。当事者間の話し合いで決着をつける協議離婚であれば、いくら養育費を請求しようと自由です。「あなたが不倫をしたせいでこんなことになったのだから、この子のためにも養育費を多めに払え」と要求しても許されます。

 

もちろん、相手に応じる義務はありませんから、「相場通りで勘弁して」と断られるかもしれません。しかしながら、相手が深く反省していれば、応じてくれる可能性は十分にあるでしょう。そのためにも、探偵の不倫調査などによって、言い逃れのできない証拠を押さえておくのがおすすめです。

■養育費の支払いは、強制執行できるようにしておくべき

養育費の請求において、不倫の証拠が役立つ場面はもう1つあります。それは、公正証書の作成です。夫婦が話し合って離婚する時は、その内容をまとめた離婚協議書を作成します。養育費の支払いについても離婚協議書に盛り込みますが、それだけだと相手が払ってくれなくなるかもしれません。

 

しかし、離婚協議書を公的な書類である公正証書にして、支払いが滞った時に強制執行(給与や財産の差し押さえ)をする旨を盛り込んでおけば、相手への強力な牽制になります。もちろん、相手が支払いを拒否した時は、実際に強制執行してしまえばいいのです。

 

ただ、離婚協議書にしても公正証書にしても、当事者間の合意がなければ作成できません。そこで役立つのが不倫の証拠です。相手に離婚を招いた責任を自覚させれば、自分に有利な内容で合意に持ち込みやすくなります。不倫の証拠をしっかりと押さえておくことが、結果的に養育費の請求を助けてくれるのです。

■浮気・不倫調査は、スマイルエージェント本部まで!

不倫をした事実は、養育費の増額やスムーズな支払いにつながる可能性があります。親権者になれなかった場合でも、不倫の証拠があれば慰謝料の金額アップにつながるため、自分の経済的負担を減らせるのです。何よりもまず証拠を押さえることが重要ですから、配偶者の不倫が疑われる時は、スマイルエージェント本部に調査をご依頼下さい。

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