【山﨑真之輔議員女性スキャンダル】やっぱり「身体検査」は必要ですよね

2021年11月27日

政治家が選挙で当選した直後にスキャンダルが発覚すると、「『身体検査』が足りなかった」などと言われます。確かに、本人が悪いのはもちろんですが、適正をしっかり調べなかった所属政党や支援者にも問題はあるのでしょう。

そしてこれは、政治家に限った話ではありません。民間企業が従業員を雇用する場合も、事前の「身体検査」をしっかり行わなければ、大きなトラブルにつながるケースもあるのです。今回は、静岡県選出の国会議員の女性スキャンダルを参考に、社員素行調査の重要性を解説します。

■当選直後の醜聞！　FRIDAYが山﨑真之輔議員の不倫をスクープ

今回の主役（？）である山﨑真之輔議員（無所属、当選後に国民民主党の会派入り）は、2021年10月24日に行われた参議院静岡県選挙区補欠選挙において、自民党や共産党の公認候補を破って初当選した人物です。その前は、静岡県議会議員や浜松市議会議員を務めていました。出身も浜松市なので、地元で順当にキャリアアップしてきた政治家といえるでしょう。

この補選は、2021年10月31日に行われた衆院選の前哨戦と位置付けられており、ここでの敗北は与党にとって手痛い一撃となった……はずでした。ところが、衆院選も終わった2021年11月5日、予想外の事態が発生します。週刊誌「FRIDAY」が、山﨑氏の不倫トラブルをスクープしたのです。

これは不倫相手（以下、Aさん）からの告発を受けたもので、山﨑氏とAさんは2014年の夏から、約5年間にわたって不倫関係にあったとのこと。しかし、山﨑氏は都合のいい時にAさんを呼び出して肉体関係を持つだけで、Aさんは「性欲処理のために利用された」「デリヘル嬢のように扱われた」と苦しみを訴えています。

山﨑氏は当初、Aさんとの関係を否定していましたが、11月10日には報道を「おおむね事実」と認めて謝罪。それ以降、SNSの更新も止まったままです。せっかく選挙で勝ったはずが、有権者の期待を大きく裏切る結果になってしまいました。あと約９カ月の任期をどう過ごすつもりなのでしょうか？

■快勝から一転、大問題に。原因は身体検査の不足か

今回の山﨑氏のスキャンダルには、見過ごせないポイントがいくつもあります。1つ目は言うまでもなく、不倫という不法行為をしていること。山﨑氏は国民に選ばれた政治家ですから、民間人の不倫よりも重大性は上です。加えて、妻と3人の子供がいる「パパ議員」ぶりをアピールしていたため、余計に「裏切られた感」があります。

2つ目は、いわゆる貞操権侵害の可能性が否定できないこと。山﨑氏とAさんは2019年夏から疎遠になっていたのですが、約1年後に山﨑氏が「ずっと愛しています」などと熱烈なメッセージを送り、一時的に復縁しています。安易な決めつけはできませんが、もし将来の結婚を匂わせていたのであれば、貞操権の侵害にあたるでしょう。

そして3つ目は、「身体検査不足」の問題。衆院選を翌週に控えつつ、山﨑氏を推薦していた国民民主党や立憲民主党にとって、静岡補選での勝利は非常に大きな収穫でした。ところが、当選から半月も経たないうちにスキャンダルが発覚。衆院選が終わった後とはいえ、党のイメージを低下させることになったのです。もう少し山﨑氏の素行を調べていれば……。

この手の「そんな人だとは思わなかった」というトラブルは、どんな企業や組織でも起こりえることです。一度正式に雇用してしまうと、単に「素行が悪い」とか「不倫をしている」とかいった程度では解雇できません。人を雇用するなら、正式採用前に探偵の素行調査を利用するなどして、しっかりと「身体検査」を行うのが望ましいでしょう。