
警察へのストーカー事案の相談件数が増え続ける一方、対策としてのストーカー規制法の強化もたびたび実施されています。当コラムでもご紹介したように、2025年12月の改正では「紛失防止タグの悪用規制」「被害者の申し出がなくても警告可能」といった内容が盛り込まれました。
そして、私たち探偵の業務に大きく関係する変更点が、警察から探偵業者等への「情報提供中止要請」が可能になったことです(この部分は2026年3月10日施行)。今回は、この変更点が初適用された事件を参考に、ストーカー対策のあり方について考えてみましょう。
【参考】
・https://megalodon.jp/2026-0630-2356-44/https://www.asahi.com:443/articles/ASV6Q3K6MV6QUTIL01TM.html
■東京の探偵業者に情報提供中止要請! 改正ストーカー規制法の初適用事例に
2026年6月4日、警視庁は東京都中央区の探偵事務所に対し、とある依頼者の男がストーカー行為をするおそれがあると通知し、調査対象者の女性の情報を男に提供しないよう要請しました。これは3月に施行された改正ストーカー規制法に基づく措置で、全国初の適用事例とのことです。
この男は約10年前に交際関係にあった女性に対し、一昨年頃から復縁を求めるメールを送っていたものの、女性は拒否していました。直接会いに行こうにも、現住所がわからない状態だったようです。
そこで男は1月、金銭トラブルの解決を口実に、探偵業者に女性の住所の特定を依頼。探偵業者は3月、女性の住所等の情報を含む調査報告書を男に渡しました。男はこの住所あてに、女性を脅迫する内容の手紙を送りつけたといいます。
女性は警視庁に相談し、男は4月に脅迫容疑で逮捕。5月には釈放されましたが、今後同様の行為をしないよう、警視庁から禁止命令が出されました。
そして探偵業者には、「今後この男には被害者の情報を提供しないで」と通知・要請したというわけです。この要請に従わず情報を提供した場合、探偵業者はストーカー行為の幇助罪などに問われる可能性があります。
■スマイルエージェント本部では、悪用のおそれがある依頼をお断りしています!
今回の事件は、改正ストーカー規制法の施行と前後するように発生しており、施行からわずか3ヶ月程度での初適用となりました。まさにジャストタイミングであると同時に、探偵の調査がストーカーに悪用されるケースが珍しくないことを現しています。
警視庁によると、探偵業者などがストーカー目的と知らずに情報を提供した事例は、2022年~2026年で19件確認されているとのこと。表に出ていない事例も含めれば、数はもっと増える可能性があります。少なくとも、毎年どこかで悪用事例が発生しているのはほぼ確実です。
今回の事件で悪用されてしまった探偵業者は、調査結果がストーカー行為に使われるとは思わなかったといいます。確かに、嘘はいくらでもつくことができますし、相談の時点で依頼者の嘘を見抜くのは難しいかもしれません。
しかし、ストーカー問題以外の調査も含め、探偵業者には「悪用されるおそれがあるなら情報を提供してはならない」という義務があります。警察から「あの依頼者はストーカーだったので~」と通知される前に、そもそも調査を断るのが理想なのです。依頼者の嘘を完璧に見抜くのは不可能だとしても、可能な限りの対策は講じるべきでしょう。
スマイルエージェント本部では相談を受けた際、依頼者と対象者との関係・調査の必要性・調査結果の利用目的などを詳しくヒアリングするようにしています。その中で矛盾点や説明不足な点があり、悪用のリスクが否定できなければ、依頼をお断りしています。無論、ストーカー目的だとわかっていて依頼を受けるようなことは絶対にありません。
なお、今回のような事件や法改正があると、「探偵=危険な存在」というイメージを抱いてしまうかもしれませんが、それは誤解です。確かに悪用されることはありますが、探偵にはストーカー行為の証拠集めなどを依頼することもでき、ストーカー事案の解決に大いに貢献しています。ストーカー行為にお悩みの際は、ぜひ探偵に相談してみてください。
■ストーカー調査は、スマイルエージェント本部にお任せ!
今回の事件は、法律がストーカーの実態に即したものへとバージョンアップされていることの現れです。弊社でも今まで以上にコンプライアンスを意識すると同時に、今回のストーカー規制法改正を歓迎しております。
探偵の悪用も含め、ストーカー行為はさまざまな手法で行われますから、「被害にあっているかも」と感じたらすぐに対応することが大切です。お悩みの際は、スマイルエージェント本部までお気軽にご相談ください。







