
最近、ニュースでも目にすることが多くなったストーカーによる犯罪。
なぜ、普通の人がストーカーになってしまうのでしょうか。
今回は、オーストラリアのモナッシュ大学による研究に基づいて、ストーカーのタイプ別に動機や心理を解説していきます。
ストーカーの動機は大きく5つのタイプに分けられる
2009年に、オーストラリアのモナッシュ大学の研究者がストーカーに関するリスク評価手法を開発しました。
その研究の中で、ストーカーは大きく5つのタイプに分類されています。
オーストラリアでは性犯罪やストーカー犯罪について、政府規模で取り組みを行っており、ストーカーの研究については大変進んでいます。
今回は、このモナッシュ大学の研究結果より、ストーカーの動機や心理を解説していこうと思います。
ストーカーのタイプ別に心理を解説
では、ストーカーのタイプ別に動機や心理を解説していきます。
1.拒絶型
元恋人や元配偶者など、親密な関係にあった者が別れを拒絶する事でストーカーになってしまいます。
拒絶型の動機は関係の再構築、または、拒絶した事への恨みや復讐によるものです。
このタイプは、被害者に対して明確な怒りを持っています。
行動の動機が、ある時は拒絶に対する復讐心であったり、ある時は被害者との関係再構築であったりと、被害者に対してチグハグな感情を持っている事もこのタイプの特徴です。
2.憎悪型
憎悪型は被害者から酷い扱いを受けたり、屈辱を受けたと感じる事で発生します。
このタイプの動機は復讐と仕返し。
この憎悪型の恐ろしい所は、被害者が自分の行為に恐怖を抱いていると感じる事で、支配感と征服感を感じます。
そのため、ストーカー行為が持続されやすいのが特徴です。
3.親しくなりたい型
親しくなりたい型は、ストーカー自身の孤独や相談できる親しい人の不在により発生します。
ストーカー行為をする事で他者と親密に繋がっていると感じるため、行為がエスカレートしていきます。
このタイプは、被害者と恋愛関係にあると妄想を抱く傾向が強いです。
4.相手にされない求愛型
このタイプは、孤独感または、性欲によってストーカー行為を行います。
ストーカー行為の動機は、相手と会う事か、性的な関係を得る事です。
一見、親しくなりたい型と似ているのですが、動機が恋愛関係の構築ではない所が特徴的です。
このタイプは被害者の苦しみに無関心であり、自閉症や知的障害により起こる社会的スキルの欠如が原因の事が多いと言われています。
5.略奪型
略奪型のストーカー行為は、性癖と興味により発生します。
このタイプの動機は、性的な満足を獲得するため。
ストーカーが性的興味を抱いた見知らぬ人が、被害者になる事が多いとされています。
身近な人からの特別な感情に気を付けて!
令和元年の警視庁のデータによると、ストーカーの被害者と加害者の関係は以下の通りとなっています。
・元交際相手…55.0%
・知人関係等…9.0%
・職場関係…11.3%
・配偶者(元を含む)…5.5%
・面識なし…8.2%
・その他…10.2%
・不明…0.8%
このデータを見ると、元交際相手や知人などで80%以上を占めている事がわかります。
つまり、ストーカーは見知らぬ人から被害を受ける事は稀で、身近な他者から被害を受ける事が多いようです。
先ほどの動機でも説明したように、身近な人からの特別な感情に注意が必要だという事がわかります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ストーカーのタイプ別に動機や心理状態を解説致しました。
何かお役に立てれば幸いです。
また、当探偵事務所では「ストーカー被害対策」の依頼も受け付けております。
現在、不安な事がある方は、ご相談は無料ですので気軽にお問合せください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
