4月2日、テレビ朝日系列「羽鳥慎一モーニングショー」にて、弊社が受任した嫌がらせ調査の模様が取り上げられ、全国放送されました。
番組宣伝に制約があり、放送後のご報告となりましたが、ご視聴いただきました皆様、ありがとうございました。
調査の結果としては、器物損壊容疑で犯人の私人逮捕(現行犯逮捕)に成功しました。
初回の犯行から5ヶ月、ご依頼をいただいてから約2ヶ月後のことでした。
事件が起きたのは、広島県福山市の住宅街です。
この場所では、2023年11月から5ヶ月間にわたり、被害者の女性およびその同居男性の車に謎の傷(凹み)がつけられる事件が多発していました。
つけられた傷は20ヶ所以上。車の窓ガラスが割られたことも複数回あり、何者かが故意にやっていることは明らかです。
初めてご依頼者様(被害者)にお会いし、車両の傷の状況を確認した際は「常習性があるから早期に解決できるだろう」と思っておりました。
しかし、いざ調査を開始してみると、事態は想像以上に厄介だと判明。
目の前で被害者の車両の窓ガラスが割れたり、車両のボディに何かが当たる音がしたりするにもかかわらず、犯行の瞬間には誰一人、被害車両に近寄った人物はいなかったのです。
なかなか犯行の様子を押さえられないまま、日々、車両の傷が増えていきます。
そこで調査員による張り込み調査を中断し、被害車両を起点として、IPカメラを複数台設置し撮影画角を広げ、24時間体制で監視。犯行場所、曜日、天気、時間帯等を細かく絞ることに。
約1ヶ月半の調査により、犯人と思われる男や犯行の時間帯を特定し、「ここだ!」というタイミングで張り込み調査を行いました。
その結果、何と30mも離れた場所からスリングショット(いわゆるパチンコ)を使い、白昼堂々パチンコ玉を被害車両に打ち込む様子の撮影に成功。
すぐさま犯人を追いかけて引き止めるとともに警察に通報し、器物損壊容疑で現行犯逮捕となりました。
たかがパチンコ玉とはいえ、車両のガラスを割ったりボディを凹ませたりするくらいの威力があるのですから、殺傷能力はかなり高かったと思われます。
現場付近は学生の通学路や散歩コースで通行人も多く、怪我人が発生しなかったことは本当に不幸中の幸いでした。
では、犯人は一体なぜこのような犯行に及んだのでしょうか? 実は、犯行動機は被害者の『不法投棄』にありました。
被害者曰く、発端となったトラブルが起きたのは犯行の1年前。
被害者の同居人が自治体の集積所にゴミを出していたところ、犯人から「そこに捨てては駄目だ」と注意され、口論になってしまったのだそうです。
結論からいうと、この集積所にゴミを出すのは確かに間違いでした。
実は、4年前にアパートの管理会社が変わった際の引き継ぎにミスがあり、誤った集積所を入居者に通知してしまっていたのです。
つまり、加害者の指摘は正しかったものの、責任があるのはあくまでも管理会社であり、被害者や同居人は悪くありません。
このトラブルを受け、自分たちのミスを知った管理会社は正しい集積所を指定・通知。これで一件落着となるはずでした。
ところが、トラブルから1年が経過した昨年11月から、なぜか犯人が嫌がらせを始めたのです。要は逆恨みによる犯行なのですが、1年も経ってから始めた理由は定かではありません。
また、犯人が狙ったのは被害者の同居人(=ゴミ出しトラブルの相手)の車両だったのですが、実際に被害にあっていたのは主に被害者の車両でした。被害者の車両を同居人の車両と思い込んでいたようです。
このように、嫌がらせというのはほんの些細な誤解やトラブルから始まります。誰がいつ、どんな理不尽な理由で嫌がらせの被害にあっても不思議ではありません。しかも、その解決は決して簡単ではないのです。
国内の刑法犯罪の年間平均検挙率は40%強。しかし、器物損壊事件の検挙率は10%強しかありません。数字からも、泣き寝入りしてしまう方がいかに多いのかがわかります。
今回の事件の調査でも、天気が悪かったためか予定していた2日間は犯人が犯行に及ばず、1日延長することに。弊社は都合がつかなかったため、協力して調査に当たっていたラクーン探偵社様に後を託し、結果として犯人を逮捕できました。嫌がらせの証拠の確保というのは、それくらい難しいものなのです。
調査というのは大小関係なく、ご依頼者と探偵が二人三脚で戦うもの。今回の調査でも、被害者の方は毎日のように犯人への恐怖や不安を口にされ、昼夜泣きながら電話でお話をされていました。その度に、なかなか解決に導けない自分たちに不甲斐なさを感じておりました。それでも粘りに粘り解決できたのは、調査に関わったすべての方々のおかげです。
弊社は不倫・浮気調査や、企業様の人材の入社前調査・社員素行調査を中心に全国で事業を展開しておりますが、上記のような嫌がらせ調査にも力を入れております。執拗な嫌がらせに悩まされている方は、ぜひお気軽にご相談ください。
これを機により一層気を引き締め、1人でも多くの悩みを抱える方に寄り添い、安心した日々を取り戻せるように尽力する所存です。今後も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。