前回の記事(https://smile-agent-jp.com/column/column/2254/)では、米Apple社のスマートタグ「AirTag(エアタグ)」の機能や、違法改造で無音化したエアタグが販売された事件をご紹介しました。エアタグはとても便利な機器ですが、小型なのに加えて取り付けが非常に簡単で、ストーカー行為に悪用されるリスクを抱えています。
実際にこれまで何度も事件が起きており、今最も警戒すべきストーカー手法の1つといえるでしょう。今回は京都府で発生した事件を参考に、エアタグ対策の重要性について解説します。
【参考】
・https://www3.nhk.or.jp/lnews/kyoto/20221201/2010016108.html
・https://www.yomiuri.co.jp/national/20221202-OYT1T50068/
・https://megalodon.jp/2022-1206-1443-24/https://www.asahi.com:443/articles/ASQD23DM8QD1PLZB004.html
・https://nordot.app/970960791648288768?c=39546741839462401
■エアタグを同僚女性の車に取り付け、ストーカー行為をしていた男が書類送検
2022年12月1日、奈良県奈良市に住む会社員の男が、ストーカー規制法違反の疑いで書類送検されました。容疑の内容は、当時同僚だった京都市木津川市の女性の車にエアタグを取り付け、ストーカー行為をしたというものです。エアタグを悪用したストーカー行為の摘発は、京都府では初めてとなります。
容疑者がエアタグを設置していたとみられる期間は2021年11月~2022年4月で、4月1日には「昨日病院におったな」などと、位置情報を把握していることを女性に告げました。さらに同19日には、奈良市内で女性の車を10分間追走するなど、悪質なストーカー行為を繰り返していたのです。
容疑者は女性に一方的に好意を寄せており、「女性がどんなことをしているか知りたかった」などと供述し、容疑を認めています。エアタグ悪用の典型的なケースといえるでしょう。
■今回エアタグが発見されたのは偶然! 小さいのでとても気づきにくい
今回の事件の特徴は、エアタグが発見された経緯にあります。女性は容疑者の行動を不審に思っていたのですが、自力でエアタグを発見したわけではありません。車を売却するために査定を依頼したところ、中古車販売店の店員が、車の後部バンパーの底にエアタグが貼り付けられているのを偶然発見したのです。
これは本当に幸運で、この偶然がなければストーカー被害がさらに長引いていたかもしれません。それほどエアタグというのは簡単に設置でき、存在に気付きにくいものなのです。前回の記事でもご紹介した通り、エアタグの大きさは500円玉より少し大きい程度。それが車体の下に貼り付けられていたとして、気づける人がどのくらいいるでしょうか?
もしストーカーに狙われている気配があったり、周囲の人がなぜか自分の行動を知っていたりしたら、エアタグを仕掛けられている可能性があります。すぐに車や持ち物などを調べてみるべきでしょう。もちろん警察にも相談し、必要に応じて探偵にも調査を依頼するのがおすすめです。
■エアタグを不倫・浮気調査に使うのはリスク大。探偵に相談を
エアタグはストーカー行為だけでなく、パートナーの不倫・浮気を調べるために使われるケースも増えています。しかし、この方法はおすすめできません。以前の記事(https://smile-agent-jp.com/column/stalker/1654/)でもご紹介した通り、2021年のストーカー規制法改正によって、GPSなどを「無許可で取り付けること」自体が違法になったからです。もちろん夫婦間でも例外ではありません。
夫婦で共有している車に取り付ける場合は基本的にセーフですが、パートナー個人の車に設置した場合や、パートナーの服・鞄などに忍ばせた場合は、ストーカー規制法違反になる可能性があります。発覚した場合は大変不利になるので、安易にエアタグを使ってはいけません。
最も確実な不倫・浮気対策は、やはり探偵の調査です。エアタグは移動ルートや現在位置がわかるだけですが、探偵であれば細かな行動内容も記録し、不倫・浮気の現場を撮影することができます。まずは探偵に相談してみましょう。
■ストーカー調査は、スマイルエージェント本部にお任せ!
エアタグのような最新の機材は、常に悪用される運命にあります。とても簡単に入手・設置できるため、軽い気持ちで取り付けてしまう人もいるかもしれません。誰が被害者になるかわかりませんから、他人事とは考えず注意を払っておくことが大切です。もしストーカーに狙われている可能性があったら、警察に加えスマイルエージェント本部にもご相談ください。