前回の記事(https://smile-agent-jp.com/column/column/2257/)では、「エアタグ」を悪用したストーカー事件をご紹介しました。発売から間もないエアタグがストーカー行為に使われた事実は、便利な道具には常に悪用のリスクがあることを示しています。
そして、同じく近年普及してきている「ドライブレコーダー(ドラレコ)」も、悪用されるケースがあることをご存じでしょうか? 今回は埼玉で発生した事件を参考に、盗撮・盗聴対策の重要性について解説します。
【参考】
https://megalodon.jp/2022-1209-1140-22/https://www.saitama-np.co.jp:443/news/2022/08/24/10_.html
■同僚女性の机にドラレコを設置し、盗撮・盗聴した公務員が懲戒処分に
2022年8月22日、埼玉県入間市で市道路管理課の副主幹として働く59歳の男性が、職場で盗撮・盗聴を行ったとして停職3カ月の懲戒処分になりました。副主幹は、翌日に依願退職しています。
市によると副主幹は、7月13日頃と同20日に、同僚女性の机の引き出し裏などにドラレコを設置し、盗撮・盗聴を行っていました。女性は21日にドラレコを発見し、人事課に相談して市が調査を進めたところ、ドラレコに映っていた靴などから副主幹が浮上。副主幹は市の聞き取り調査に対し、自分が犯人だと認めたのです。
副主幹に女性との面識はなく「女性が悩んでいるように見えたので、いじめられているのではと思いドラレコを設置した」などと話しているそうですが、これはほぼ間違いなく言い訳でしょう。公務員、それも還暦近い管理職級の人間がこのような悪事を働いたのですから、呆れるほかありません。
■事故・あおり運転対策として有効なドラレコにも悪用のリスクが!
今回の事件の大きな特徴はもちろん、盗聴器や防犯カメラではなくドライブレコーダー(ドラレコ)を使ったという点です。念のため確認しておくと、ドラレコとは車載型の映像記録装置のことで、主に交通事故の前後の映像・音声を記録するために使われます。
交通事故は発生時の状況がよくわからないことも多いのですが、ドラレコによって記録を残しておけば、事故の原因や責任の所在の究明に役立つのです。さらに近年では、いわゆる「あおり運転」対策としても注目され、多くの方が車に搭載するようになりました。バスやトラックといった業務用の車も、大抵は搭載しているでしょう。
つまり、ドラレコは本来、ドライバーの身を守るための道具なのです。それを盗撮・盗聴に悪用したというのは、残念としかいいようがありません。ドラレコはカー用品店やホームセンター、家電量販店、ネット通販などで簡単に購入できますし、どこにでも設置できます。エアタグと同じく、常に悪用を警戒しておかなければならないのです。
もっとも今回の事件は、「証拠を映像記録に残すこと」の重要性を教えてくれてもいます。何しろ、仕掛けた副主幹自身の靴が映り込んでいたことで、犯人の特定につながったのです。まさに自爆であり、ドラレコの威力の証明に他なりません。どんな道具も使い方次第ですから、道具自体を憎まないようにしたいものです。
■隠しカメラや盗聴器の発見調査は、スマイルエージェント本部にお任せ!
あらゆる機器が小型化・高性能化している現代において、盗撮や盗聴は極めて身近な犯罪になっています。誰もが被害者になりえますから、職場でもプライベートでも、身の回りの異変には敏感にならなければなりません。「家の周りに不審者がいる」「他人がなぜか自分の言動を把握している」といった出来事があったら、警察に加えスマイルエージェント本部にもご相談ください。