「息子がお金を盗んで逃げた!」「大金を貸した姪っ子が行方不明に……」。このような事態はあまり想像したくありませんが、実際にはしばしば発生しています。被害者は、すぐに警察に相談して犯人を見つけ出そうとするでしょう。
しかし、親族間の窃盗や詐欺は、警察を頼れない場合があることに注意が必要です。ここでは、そんな時に親族を捜索するための方法を解説します。
■親族相盗例により、親族間の犯罪の一部は刑が免除される
「親の財布からお金を盗んでも犯罪にはならない」という話を聞いたことがある方は多いと思われます。これにはちゃんとした法的根拠があり、一定の条件を満たす親族間の犯罪は刑を免除するか親告罪(※)にするよう、刑法244条において定められているのです。この特例を「親族相盗例」といい、「家族の問題に法律が関与すべきではない」という考え方に基づいています。
厳密にいうと、刑罰が免除されるだけであって犯罪は成立しますし、被害届を出すことも可能です。しかし、捕まえても刑罰を受けない人間を探すために、警察が動いてくれる可能性はまずありません。そのため、「事実上犯罪にならない」と考えることもできるのです。適用される犯罪は、窃盗罪の他に詐欺罪、横領罪、恐喝罪などがあります。
※被害者が告訴しなければ起訴できない犯罪のこと。告訴しない場合、大抵は警察も捜査しない。
■親族相盗例が適用される親族の範囲
親族相盗例について考える場合、重要になるのは「親族」の範囲です。民法では親族を「六親等内の血族」「配偶者」「三親等内の姻族」と定めており、親族相盗例もこれに従いつつ、被害者との関係によって免除になるか親告罪になるかのラインを引いています。刑が免除になる親族の範囲は以下の通りです。
・配偶者(内縁関係は除く)
・直系血族(祖父母、親、子、孫など。養子などの法定血族も含む)
・同居の親族(一時的な宿泊は除く)
上記以外の親族、たとえば同居していない兄弟姉妹などが被害者の場合は親告罪になります。つまり、告訴前提なら警察を動かせるわけですが、疑うに足る証拠が必要な点は一般的な犯罪と変わりません。
■警察が動いてくれない時は、探偵に捜索を依頼しよう
お金を盗んだ親族が行方をくらませたとしても、親族相盗例が適用される人なのであれば、警察を動かすのはほぼ不可能です。また、親告罪になる場合でも、「身内の恥をさらしたくない」といって告訴をためらってしまうケースは珍しくありません。そもそも証拠がないことも多いでしょう。
このような場合に犯人を見つけ出してトラブルを解決したければ、他の捜索方法を考える必要があります。住民票などから現在の住所をたどるのが最も確実ですが、これは犯人が住所変更の手続きを行っていなければ使えません。かといって、潜伏先になりそうな親戚や友人などをしらみ潰しに当たるのは効率が悪く、匿われてしまう可能性もあります。
そのような時に役立つのが探偵の行方調査です。探偵なら、親族相盗例が適用されるかどうかに関係なく捜索を行い、犯人を見つけ出すことができます。依頼者は結果を待っているだけでいいので、普段通りの生活を送りながら犯人を探すことが可能です。親族による窃盗や詐欺の被害にあったら、まずは探偵に相談してみましょう。
■親族の捜索は、スマイルエージェント本部にお任せ!
親族による犯罪の被害にあうのは、経済的・物理的なダメージ以上に心が苦しくなるものです。「身内といえども許せん!」「こんなことをした理由だけでも聞きたい」といった時は、何とかして犯人を見つけ出す必要があります。スマイルエージェント本部では、どのような関係の親族でも捜索できますので、まずはご相談ください。