4月・9月は転職シーズン! 退職者による情報持ち出しに警戒を!

企業の従業員や関係者による情報持ち出しは、非常に大きな問題になっています。当コラムでも以前ご紹介しました通り、2022年は営業秘密の不正持ち出しが過去最高を記録しました。

 

 

そして、情報持ち出しを特に警戒する必要があるのが、退職者が増加する転職シーズン=4月や9月です。今回は企業による調査データを参考に、情報持ち出し対策の重要性について解説します。

 

【参考】

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000095.000017714.html

■社内不正被害で最も多いのは、退職者による情報持ち出し

今回参考にさせていただくのは、データリカバリー、デジタル・フォレンジック、セキュリティなどの事業を手掛けるデジタルデータソリューション株式会社が実施したアンケートです。このアンケートでは、社内不正被害にあった経験のある企業300社を対象に、社内不正・情報持ち出し被害の実態を調査しました。

 

アンケートの結果でまず注目すべきなのは、社内不正被害の内容です。数ある不正の中で最も多かったのは「退職者による情報持ち出し」で、全体の約44%を占めました。2位の「労務問題」が約18%、3位の「横領・リベート」が約16%と半分以下であることを考えると、いかに情報持ち出しの被害が多いのかがわかります。

■情報持ち出しの発覚が多い時期は、転職シーズンの4月・9

このアンケートでは、上述の質問で「退職者による情報持ち出しの被害にあった」と回答した企業に対し、「退職者による情報持ち出しが発覚した月を教えてください」という追加質問を行いました。その結果、最も多かったのは4月で、5月以降は少しずつ減少。9月は再び増加して2番目に多くなり、10月以降は減少していくという結果になりました。

 

4月が最も多いのは、新年度がスタートする月ということで、転職者が多いからだと考えられます。新年度に合わせて転職するために3月末で退職した人が情報を持ち出し、翌月になってそのことに気づくというわけです。9月が2番目に多いのも同じで、下半期の開始に合わせて転職する人が多いからでしょう。

 

逆にいうと、退職の翌月という比較的早い段階で、情報持ち出しに気づいているケースが多いということです。適切に確認すれば被害を把握できるわけですから、役員や従業員が退職転職する時は、情報持ち出しの有無を必ずチェックすべきだといえます。

■不正に気づくきっかけの半数以上は、社内データ削除の発覚

最後に注目すべきポイントは、「社内不正に気付いたきっかけを教えてください」という質問への回答です。最も多かった回答は「社内データ削除の発覚」で、約55%と全体の半数以上を占めています。つまり、自分がデータ持ち出しなどの不正を行ったことが発覚しないよう、その痕跡が残っていそうな部分を削除する人が多いというわけです。

 

皆さんの会社には、「パソコンの調子が急に悪くなった」といって勝手にフォーマットをかけたり、「次に使う人のために整理しておきます」などといってデータを弄ったりする人はいないでしょうか? それはもしかすると、データをUSBメモリなどにコピーしたり、メールで送信したり、クラウド経由で持ち出したりした痕跡を消そうとしているのかもしれません。

 

大きなトラブルに発展するのを防ぐためには、取ってつけたような説明を決して鵜呑みにせず、「もしかして……」と思うことが大切です。また、機密データを勝手に削除・コピーできないよう対策を施し、従業員の退職前後にはチェックを行うのが望ましいでしょう。そしてもちろん、従業員が怪しい動きをしていたら、探偵の調査も利用してみてください。

■社員素行調査は、スマイルエージェント本部にお任せ!

情報持ち出しの怖いところは、気づくのが遅れると証拠が失われてしまい、何の対応もできなくなる可能性がある点です。従業員の退職から数ヶ月経った後で「何だか競合他社に顧客を奪われているような……」と気づいても、すでに手遅れかもしれません。

 

そのような事態を防ぐためにも、従業員による情報持ち出しを常に警戒し、素早く対応することが大切です。お困りの際は、スマイルエージェント本部にぜひご相談ください。

社員素行調査については↓

【探偵 無料相談】素行調査について

おすすめの記事