離婚した後に不倫が発覚したら、慰謝料請求はできるの?

不倫が原因で離婚する夫婦は少なくない一方、他の原因で離婚した後になって、「実は婚姻期間中に不倫をしていた」と発覚することもあります。被害者は「だったら慰謝料を請求しておくんだった!」「今からでも慰謝料を取れないの?」と憤るでしょう。

 

実は、離婚してからでも不倫の慰謝料を請求することはできます。しかし、婚姻期間中に不倫に気付いた場合と異なり、注意すべき点が少なくありません。ここでは、離婚後に不倫が発覚した場合の慰謝料請求のポイントを解説します。

■離婚後の慰謝料請求は可能。清算条項があってもOK

離婚してから不倫に気付いても慰謝料請求ができる理由は単純で、離婚したからといって婚姻期間中の不倫の事実が消えるわけではないからです。確実な証拠を押さえれば、元配偶者に対しても不倫相手に対しても、問題なく慰謝料を請求できます。すでに離婚協議を終えた後なので二度手間になってしまいますが、可能な限り請求しておくのが望ましいでしょう。

 

なお、離婚協議書には「この書面に定めるもの以外は、今後金銭の請求を行わない」という旨の「清算条項」を盛り込むケースが大半と思われます。しかし、離婚後に不倫が発覚した場合は、清算条項があったとしても慰謝料請求が可能です。協議書の作成時は不倫の事実を知らなかったのですから、錯誤(認識の食い違い)があったことを主張して、清算条項の取り消しを求められます(民法95条)。

■離婚後は不倫の証拠集めが難しく、慰謝料も安くなる

離婚後に不倫が発覚した場合の慰謝料請求では、離婚前の請求に比べて注意すべき点が増えます。特に厄介なのが、あくまでも「婚姻期間の不倫」を証明しなければならないので、証拠を集めるのが非常に難しいということです。

 

離婚前に不倫に気付いた場合は、探偵の不倫調査を利用すれば、不貞行為の証拠(ホテルに入る様子の写真など)を高確率で入手することができます。しかし、離婚が成立してしまえば、元配偶者が誰と関係を持とうと不貞行為にはなりません。元配偶者の持ち物をチェックすることもほぼ不可能なので、証拠を押さえるのは極めて困難です。

 

また、慰謝料の金額も離婚前の請求に比べて安くなります。不倫に気づいたのが離婚後である以上、不倫は離婚の原因ではありません。そのため、「離婚慰謝料」としての請求はできず、「不貞行為に対する慰謝料」としてのみ請求することになるからです。不倫をされたけれど離婚はしなかった場合と同じ扱い、と考えていいでしょう。

 

一般的に、不倫が原因で離婚に至った場合の慰謝料は100万円~300万円程度ですが、離婚後に不倫が発覚した場合だと数十万円~200万円程度になります。発覚が離婚の前なのか後なのかというだけで、100万円も差ができてしまうのです。

■少しでも疑わしい点があれば、離婚前に不倫調査を!

ここまで見てきたように、離婚後に不倫が発覚した場合の慰謝料請求は可能ではあるものの、実現するための難易度が非常に高くなります。その上、慰謝料の金額まで下がってしまうのですから、離婚にようやく不倫に気づくこと自体が好ましくありません。可能な限り、離婚が成立する前に不倫に気づき、証拠を押さえておく必要があります。

 

そのため、配偶者に少しでも疑わしい様子があれば、離婚する前に不倫調査を行っておいた方がいいでしょう。さらにいえば、何も怪しい様子がなかったとしても、離婚が濃厚になった段階で素行調査を行っても構いません。不倫に限らず、配偶者の隠し事が発覚する可能性は大いにあるからです。少しでも有利に離婚するために、探偵を活用してください。

■早めの不倫・浮気調査は、スマイルエージェント本部にご相談を!

不倫は許し難い裏切り行為です。発覚したのが離婚後だったために証拠を押さえられず、泣き寝入りせざるをえないという状況は避けなければなりません。確実に慰謝料を勝ち取るためには、離婚前に不倫の兆候に気づき、不倫調査を行うのがおすすめです。まずはスマイルエージェント本部までお気軽にご相談ください。

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