【ハウスメーカー情報持ち出し事件】競合他社に転職した・転職してきた人物には要注意!

企業から機密情報が持ち出される事件はしばしば発生しています。当サイトでもこれまで、ソフトバンク~楽天モバイルの情報持ち出し事件や、はま寿司~かっぱ寿司の情報持ち出し事件などをご紹介してきました。特に後者の事件は、かっぱ寿司の運営会社の社長が逮捕されるという事態に発展したため、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

 

そして先日、ハウスメーカーの情報持ち出し事件が発生したことを週刊文春が報じました。今回はこの事件を参考に、情報漏洩対策の重要性について考えてみましょう。

 

【参考】

・https://megalodon.jp/2023-0318-1757-06/https://bunshun.jp:443/articles/-/61289

■顧客情報の不正な持ち出し事件が発生、犯人は出戻り社員

文春オンラインによると、今回情報の不正持ち出しの被害にあったのは、中堅ローコストハウスメーカー「アイ工務店」です。ここでは情報を持ち出した人物を、文春にならって「X氏」と呼ぶことにしましょう。

 

X氏はもともと、アイ工務店と同じ中堅ローコストハウスメーカーである「秀光ビルド」の従業員でした。202112月に秀光ビルドを退職したX氏は、競合であるアイ工務店に転職し、愛媛支店・松山営業所に配属。20222月末でアイ工務店を退職後、古巣の秀光ビルドに再び就職し、同じ愛媛県の西条店に配属されました。いわゆる「出戻り」です。

 

そして秀光ビルドに復帰する際、X氏はアイ工務店の顧客リストを不正に持ち出していたことが判明しました。持ち出された顧客情報は600人以上に上り、アイ工務店の愛媛支店の顧客情報を丸ごと抜き取ったとみられています。

■幹部も大喜び! 情報持ち出しは組織ぐるみの犯行か?

今回X氏が持ち出した情報は、秀光ビルドの幹部の間で共有されていることがわかっています。つまり、組織ぐるみの犯行だった可能性があるのです。週刊文春が入手したメールによると、顧客リストを見た松山店の店長は「大漁や!」と大喜びしています。

 

では、X氏はどのような経緯で顧客情報を持ち出したのでしょうか? 可能性としては、以下のようなパターンが考えられます。

 

①もともとスパイとしてアイ工務店に転職した。最初から組織ぐるみ。

②転職後、機密情報を入手できたので、これを手土産に秀光ビルドへの復帰を画策した。

③転職後、秀光ビルドからそそのかされて機密情報を持ち出した。

 

どのパターンだとしても、おそらくX氏は何らかの見返りを約束されていたのでしょう。復帰後の高待遇か、それともお金か……

 

一方、文春の報道によると、Xは以前に女性問題を起こしていた他、秀光ビルドの従業員がX氏の再雇用に疑義を呈する「嘆願書」を提出していたとのことです。秀光ビルド内部でも、X氏の扱いや機密情報の持ち込みをめぐって、トラブルが発生しているのではないでしょうか?

■競合他社と関わりを持つ人物の行動には目を光らせましょう!

現在、秀光ビルドは事実関係を確認中としています。「被害者」であるアイ工務店も、情報を持ち出されたことは認めているものの、情報が実際に秀光ビルドに渡ったのかどうかを確認できておらず、警察に相談するかどうかは社内で調整中とのことです。

 

仮に組織ぐるみの犯行だと証明されれば、おそらく秀光ビルド側で複数の逮捕者が出るでしょう。もちろんアイ工務店の側にも、X氏に協力した人物がいる可能性があります。かっぱ寿司の事件が社長の逮捕まで1年以上かかったことを考えると、今回の事件も解決まで長い時間を要するかもしれません。情報の不正持ち出しがすぐに発覚したのは、不幸中の幸いでした。

 

過去の事件もそうでしたが、やはり競合他社に転職した人物の行動には目を光らせておくべきです。さらにいうと、「競合他社から転職してきた人物」の行動にも注意する必要があります。今回の事件のように、古巣へ機密情報を提供しないとも限りません。怪しい動きをしている人物がいたら、すぐに探偵に素行調査を依頼しましょう。

■社員素行調査は、スマイルエージェント本部にお任せ!

メディアで大々的に報道される情報持ち出し事件は、あくまでも有名企業のものに限られます。実際には、もっと身近で小規模な企業でも、数々の情報持ち出しが発生しているのが実情です。会社と顧客を守るためには、不正な情報持ち出しに断固として対抗しなければなりません。お困りの際は、スマイルエージェント本部までお気軽にご相談ください。

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