離婚時の慰謝料をもらえるのは女性とは限らない! 「伝説の92」から正しい知識を学ぼう

夫婦が離婚する時は、どちらかがもう一方に慰謝料を支払う場合があります。皆さんはこの慰謝料について、夫が妻に支払うものだと思い込んでいないでしょうか? 実際は離婚の原因を作った側に支払う義務があるのですが、誤解している方は少なくありません。

 

そんな勘違いをしてしまった人物として語り継がれているのが、匿名掲示板2ちゃんねる(現:5ちゃんねる)に出現した「伝説の92」という人物です。今回は「伝説の92」事件を参考に、離婚時の慰謝料の正しい知識をご紹介します。

2ちゃんねるに現れた「伝説の92」、その盛大な勘違い

問題の女性が2chに現れたのは、20073月のことです。この女性は2chの家庭板において、とあるスレッドのレス番号92番に書き込んだため、「伝説の92」と呼ばれています(以下92と呼称)。

 

92の書き込み内容は、夫との離婚時の慰謝料請求に関する相談という、ごくありふれたものでした。しかし、詳しく話を聞いていくうちに、スレッドの住人たちは首を傾げてしまいます。何と92は、自分自身の不倫が原因で離婚するにも関わらず、自分が慰謝料をもらえる側だと思い込んでいたのです。

 

「浮気が理由での離婚の場合慰謝料と生活費は減りますか?」

「すみません。女性でも払うんですか?離婚するんですけど・・・?」

「離婚の慰謝料と浮気の慰謝料を差し引きしなければいけないという事ですか?」

 

これらの書き込みからも、92が「離婚時の慰謝料は、原因に関係なく夫が妻に支払うもの」と思い込んでいたことが見て取れます。もちろん、92が不倫をしたのであれば、慰謝料を支払うのは92の側です。スレッドの住人たちから総がかりで批判され、自分が誤解をしていたことを知った92は、このままだと借金まみれになると泣き言を言い出す始末……

 

その後も、不倫のあまりにひどい実態が明らかになったり、92の夫が同じ掲示板に降臨したりといった怒涛の展開があるのですが、本題から外れるためここでは割愛します。おそらく92は離婚したと思われますが、慰謝料はきちんと支払えたのでしょうか?

■慰謝料は離婚の原因を作った側が払うものです!

「伝説の92」については、言動があまりに非常識であることから「どうせ釣り(作り話)だろう」とみなす人もいます。しかし、弊社の経験からいっても、彼女と同じ勘違いをしている人は決して少なくありません。

 

ここで確認しておくと、離婚時の慰謝料は有責配偶者(離婚の原因を作った側)が支払うものです。性格の不一致による離婚など、夫婦の一方に責任があるとはいえない場合は、どちらも慰謝料を支払わないこともあります。夫か妻か、男性か女性かといったことは一切関係ないのです。

 

それにも関わらず、「慰謝料は夫が妻に支払うもの」と誤解している人が少なくないのは、テレビ番組や書籍などの影響があると推測されます。また、過去のコラムでも解説してきたように、「浮気率」は男性の方が女性よりも高い傾向にあるので、どうしても「女性はもらう側」と思い込んでしまうのかもしれません。

■木下優樹菜さんも誤解していた? 「令和版伝説の92」と騒動に

「伝説の92」はあまりにもインパクトが大きかったため、似たような勘違いをしている人が現れるたびに引き合いに出されています。直近で話題になったのは、ユッキーナこと木下優樹菜さんの離婚騒動です。

 

木下さんは201912月、お笑い芸人の藤本敏史さんと離婚しました。そして20223月、離婚についてInstagramのストーリーズで述べた際、「離婚する際に本来私は慰謝料をもらう立場でしたが」と主張したのです。

 

これだと藤本さん側に離婚の原因があることになりますが、以前の藤本さんの説明によれば、離婚はどちらかに責任があるような形ではなかったとのこと。それどころか木下さんの方が、サッカー選手との不倫疑惑を報道されていました。

 

それにも関わらず、まるで自分が慰謝料をもらって当然のような発言をしたため、「伝説の92と同じような勘違いをしていたのではないか?」「令和版の伝説の92だ」と指摘されたのです。もちろん真相は不明ですが、本当に誤解をしていた可能性も十分あるのではないでしょうか。

■不倫の証拠をつかめば、性別に関係なく慰謝料を受け取れます!

ここまでは主に女性側の勘違いについて述べてきましたが、実は男性にも「伝説の92」と同じような勘違いをしている人はいます。妻の不倫の兆候に気づいていても、「離婚すると自分が慰謝料を支払うはめになるのではないか」「離婚の慰謝料と不倫の慰謝料が相殺されてしまうのではないか」と思い込み、離婚に踏み切れないわけです。

 

もちろん実際には、そのようなことはありません。どちらにも責任がない形で離婚するのであれば、慰謝料の支払い義務は生じませんし、妻が不倫をしていたのなら慰謝料を支払うのは妻の方です。女性だけでなく男性も、離婚や慰謝料に関する正しい知識を身につけ、誤解や思い込みから脱却していくべきでしょう。

 

そして、離婚や慰謝料請求において最も重要なのが、探偵の調査によって確実な不倫の証拠を押さえておくことです。動かぬ証拠さえあれば、言い逃れを許さずに慰謝料を請求できるだけでなく、離婚訴訟を起こすこともできます。「誰が慰謝料をもらえるのか」を決定づけるのは、性別ではなく責任の所在であり、証拠を握っているかどうかなのです。

■不倫・浮気調査は、スマイルエージェント本部にお任せ!

「伝説の92」は、単なる笑い話や都市伝説ではありません。離婚や慰謝料請求について誤った知識を持っている人が、少なからず存在することを教えてくれる好例なのです。「女性だから慰謝料をもらえるわけではない」「慰謝料は不倫をした側が支払う」。この当たり前のはずの知識を、もっと広めていかなければならないと感じさせてくれます。

 

いずれにせよ、パートナーに怪しい様子が見られる時は、すぐに調査を行うのが1番です。スマイルエージェント本部は調査に加え、正しい知識に基づくアドバイスも行なっておりますので、何でもご相談ください。

おすすめの記事