【横浜・18歳女子大生殺害事件】ストーカー・DVに気遣いは無用! 毅然とした対応が重要です

ストーカー行為の加害者は、(元)交際相手や友人・知人といった知り合いが半数以上を占めています。特に交際相手からストーカー行為やDVなどを受けている場合、「別れたくない」「自分にも原因がある」「話せばわかってもらえるはず」といった気持ちが働き、被害届の提出などの具体的な対策を取らないケースが珍しくありません。

 

しかし、ストーカー行為やDVを働いている相手には話が通じないことも多く、殺人などの重大な事件に発展してしまうこともあるのです。今回は横浜市で発生した殺人事件を参考に、毅然とした対応を取ることの重要性について解説します。

 

【参考】

・https://www3.nhk.or.jp/shutoken-news/20230720/1000095002.html

・https://www.sankei.com/article/20230720-NQ2MC5AZYJNP3N3HC6NSPPUJIM/

・https://www.yomiuri.co.jp/national/20230721-OYT1T50064/

・https://www.sankei.com/article/20230701-OVSZJ5FEYBI7FHMH7W6CHPYLKU/

18歳の女子大生が元交際相手に刺殺される

2023年629日、神奈川県横浜市鶴見区のマンションの敷地内で、このマンションに住む大学1年生の女性が包丁で刺されて殺害されるという事件が発生しました。犯人は元交際相手の23歳の男で、720日に殺人の罪で起訴されています。

 

警察の調べによると、容疑者は事件当日の朝、合鍵を使って被害者の部屋に侵入。家族に見つかって部屋を追い出された後もマンションの敷地内にとどまり、大学に行くため外に出てきた被害者を襲ったとみられています。

 

容疑者の認否は明らかになっていませんが、容疑者は警察の調べに対し「よりを戻したかった」という趣旨の供述をしているとのことです。復縁を望んでいたものの叶わず、最終的に相手を殺害してしまうという、DV・ストーカー事案としては最悪の展開になってしまいました。

■被害届が出されず、警察の対応は限定的に

今回の事件の特徴は、被害者が交際相手からのDV被害を4回も警察に通報していたにもかかわらず、最悪の事態を防げなかったことです。2人は約2年間交際していましたが、被害者は「首を絞められる」「馬乗りになって殴られる」「異性の友人との交流を禁止される」「別れるなら殺すなどと脅迫される」といった典型的なDVを受けていました。

 

事件の1週間前には別れていたのですが、事件の前日には被害者のアルバイト先に容疑者が押しかけるトラブルが発生。そして翌日、とうとう殺人事件に発展してしまったのです。そのため事件発生当初は、「警察がまともに対応しなかったのではないか」という批判の声も上がっていました。被害者の遺族も、公表したコメントの中で「4回警察に相談しても有益なアドバイスをもらえなかった」などと、警察に対する不満を漏らしています。

 

しかし、詳細が明らかになるにつれ、警察は4回の通報すべてで現場に駆けつけ、できる限りの対応を取っていたことがわかってきました。DVやストーカーの被害者を支援するNPO法人も、「現在の法律の枠組みのなかで精一杯の対応をしていたように思う」と評価しているのです。

 

ではなぜ、ストーカー規制法などに基づく強制力を伴った措置が取れなかったのでしょうか? 理由は単純で、被害者に被害届を提出する意思がなく、むしろ仲直りして交際を続ける意思が示されていたからです。そのため警察も、当事者や家族に対する指導・注意喚起程度の対応しか取ることができず、惨事につながってしまいました。

■加害者に余計な気遣いは不要! 遠慮なく通報し被害届の提出を!

今回の事件から得られる教訓は、「ストーカーやDV加害者に対して余計な気遣いをしてはならない」ということです。被害者は容疑者と別れたくなかったのかもしれませんが、何度警察沙汰になっても被害届を出さないという甘い対応が、結果的に最悪の事態を招いてしまいました。

 

遺族もこの辺りを理解しているのか、コメントの中で警察に対する不満を漏らす一方、以下のようにも語っています。

 

1番許せないのは私たち親がまぬけだったこと」

「犯人にわかってもらおうなんて無理なことだったのにそれをわかっていなかった」

「彼の人生のことを何故考えたのだろう 逮捕されたら可哀想だなんて何故思ってしまったのだろう」

 

遺族の無念さのすべてが詰まっていると思いませんか? この類のトラブルにおいて、甘い対応が絶対に許されないことがよくわかります。ストーカーやDVという行為に及んでいる人物に対して、いらぬ気遣いをする必要はまったくないのです。遠慮なく警察に通報し、被害届を提出しましょう。

■ストーカー・DV調査は、スマイルエージェント本部にお任せ!

今回の事件は、「被害届を出せたのに出さなかった」「警察は動きたいけど動けなかった」というケースです。しかし、ストーカー行為やDVの証拠がなく、警察を動かせないケースも少なくありません。

 

そのような時は、まず証拠を確保することが何よりも大切です。お困りの際は、スマイルエージェント本部までお早めにご相談ください。プロの調査力によって証拠を押さえ、警察を動かすお手伝いをさせていただきます。

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