【新宿・タワマン女性刺殺事件】危険な人物からは、一刻も早く距離を置くべきです!

ストーカー被害は、最悪の場合殺人事件に発展するケースもあります。当コラムでも、これまでに何度か悪質なストーカー事件をご紹介してきました。

・https://smile-agent-jp.com/column/column/2569/
・https://smile-agent-jp.com/column/column/2303/

こういったストーカー事件の被害者は、何とかして加害者から距離を置き、二度と接触しないことを望んでいたはずです。しかし中には、自らストーカーを刺激するような対応を取り、その結果として事態を悪化させてしまったと思われる事例もあります。今回は新宿で発生したストーカー殺人事件を参考に、ストーカー対策の重要性について考えてみましょう。

【参考】
・https://megalodon.jp/2024-0528-2037-11/https://mainichi.jp:443/articles/20240508/k00/00m/040/273000c
・https://megalodon.jp/2024-0528-2040-44/https://www.asahi.com:443/articles/ASS5F2Q3KS5FUTIL01HM.html
・https://megalodon.jp/2024-0528-2042-47/https://gendai.media:443/articles/-/130021
・https://megalodon.jp/2024-0528-2043-50/https://shueisha.online:443/articles/-/250561
・https://megalodon.jp/2024-0528-2045-12/https://www.mag2.com:443/p/news/599091

■新宿のタワマンで、若い女性がストーカーに殺害される

2024年5月8日、横浜県川崎市に住む男が殺人未遂の容疑で逮捕されました。容疑の内容は、東京都新宿区にあるタワーマンションの中庭で、このマンションに住む25歳の女性を殺害しようとしたというものです。被害者は体の数十ヶ所を果物ナイフで刺され、病院で死亡が確認されたため、警察は殺人容疑に切り替えて捜査を進めています。

一体なぜ、このような凄惨な事件が起きてしまったのでしょうか? 実は被害者は、数年前から容疑者によるストーカー行為の被害にあっていました。被害者はかつて銀座の高級店でナンバー1になったこともあるほどのキャバクラ嬢で、2021年の冬には自ら経営するキャバクラをオープン。容疑者とは数年前にライブ配信を通じて知り合い、キャストと客という関係でした。

容疑者は被害者に相当入れ込んでいたようで、キャバクラのオープン時には所有していた希少な自動車やバイクを売却し、借金も含めて2000万~3000万円程度を被害者に渡したとされています。名目は「店の出店費用」もしくは「開店祝いのシャンパンタワー」代だそうですが、媒体によって情報が異なりはっきりしません(被害者は店の料金の前払金と説明)。

また、容疑者は被害者と結婚するという話を周囲にしていたようですが、2人が交際していたという事実は確認されておらず、一方的に恋愛感情を募らせたものとみられています。2021年12月からは、容疑者が被害者の自宅で待ち伏せするなどのトラブルが発生。翌年5月には容疑者がストーカー規制法違反で逮捕され、6月には1年間の接近禁止命令が出されました。

そこから1年間は何も起きず、2023年5月には禁止命令期間が終了。警察から延長するかどうかの確認が入ったものの、被害者の意向で延長はされず、以降も被害者へのストーカー行為は確認されていません(ただし、被害者以外の複数の女性に対し、手紙を送りつけるなどのストーカー行為を行っていた模様)。

ところが、さらに1年後の2024年5月になって、突然今回の事件が起きてしまいました。つまり、警察が比較的迅速に対応し、一旦は解決したように見えたにもかかわらず、約2年間の空白期間を経て殺人に至ってしまったわけです。ストーカーに対しては、本当に長期間警戒を続けなければならないことがわかります。

■危険な人物に自ら近寄るのは厳禁! 一刻も早く距離を取ること

今回の事件はどのような事情であれ、最終的に殺人を犯した容疑者が最も悪いのは言うまでもありません。しかしながら、被害者の側にも「なぜそんなことをしてしまったのか?」と首を傾げざるをえない行動があったことがわかっています。

被害者は、容疑者の最初の逮捕から2ヶ月ほど前の2022年3月、Instagramでライブ配信を行いました。そしてその中で、非常に不穏当な発言をしています。

まず被害者は、(名指しはしていませんが)容疑者について「本当に人を殺してしまうタイプ」と認識し、彼の行動によって精神的苦痛を受けているとしました。そして、「迷惑料」として「(お金を)搾り取る」「命を賭けてやってる」などと発言しています。

つまり、容疑者が人を殺しかねない異常なストーカーであると認識しながら、それまでのストーカー行為への仕返しとして、引っ張るだけ引っ張ってお金を搾り取ったのだとライブで説明したわけです。容疑者は被害者のインスタライブを見て住所を特定し、自宅に押しかけるなどしていたそうなので、この配信も見ていた可能性があります。

実際に見ていたかどうかを問わず、これはストーカーを刺激する行為に他なりません。被害者としては、容疑者を経済的に破滅させて復讐を果たしたつもりだったのでしょう。ところが、容疑者はその恨みを忘れておらず、2年間の空白を経て殺人に及んだわけです。

禁止命令を延長しなかった点も考慮すると、被害者は油断していたのではないでしょうか? 結果として、本当に「命を賭ける」事態になってしまいました。皮肉というにはあまりに痛ましい終わり方です。

なお、被害者は実は既婚者で(2024年に入ってから離婚)、事件直前の4月末にInstagramでそのことを公表していました。この件がさらに容疑者を刺激し、犯行へと至らせた可能性も指摘されています。

■ストーカー調査は、スマイルエージェント本部にお任せ!

今回の事件は、ストーカーを迂闊に刺激することがいかに危険なのかを教えてくれています。相手が話の通じない人物だとわかっているのなら、安易な仕返しなど考えず、1日も早く距離を置くべきなのです。

ストーカー被害に悩まされている時は、何よりもまず警察に相談を。そして、ストーカー行為の確実な証拠がほしい時は、探偵に調査を依頼するのが最も有効です。お困りの際は、スマイルエージェント本部までお気軽にご相談ください。

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